東京湾の潮風と、どこまでも広がる青空――。
都心から電車でわずか30分ほどの場所に、自然とアクティビティがぎゅっと詰まった都会のオアシス「葛西臨海公園」があります。
海辺の散策、四季折々の花々、高さ日本一の大観覧車、そして水族館まで、一日では遊びきれないほど見どころが豊富なこの公園。
今回は、とある企画のロケハン(ロケーション探し)をきっかけに訪れ、芝生広場でのびのび遊ぶ子どもや、色鮮やかな花畑、観覧車から見下ろす絶景、静かな池のほとり、ガラス張りの展望施設まで、余すことなく楽しんできました。
この記事では、その一日を写真とともにたっぷりとご紹介します。
きっと読み終えた頃には、あなたも次の休日に足を運びたくなっているはずです。
広大な芝生と青空の下でスタート
この日は、とある企画のロケーション探しで訪れた葛西臨海公園。
朝から雲ひとつない澄み切った青空が広がり、東京湾から吹き抜ける潮風が頬をやさしくなでていきます。
広場に足を踏み入れた瞬間、視界いっぱいに広がる芝生と空のコントラストが目に飛び込み、思わず深呼吸したくなるほど爽やかな空気。
芝生広場はとにかく広く、ところどころにピクニックシートを広げている家族や、キャッチボールやバドミントンを楽しむグループの姿が見られます。
息子も大喜びで走り回り、芝生の上を転がっては笑い、時折こちらに手を振ってくれました。
周囲に高い建物がほとんどないため、空がいつもより大きく感じられます。
見上げれば、観覧車の一部が遠くにのぞき、これからの公園散策の期待感を高めてくれました。
大きな木陰では休憩している人たちもいて、それぞれが思い思いの時間を過ごしているのが、この公園の魅力のひとつです。
一面に広がる色鮮やかな花畑
芝生広場を抜け、公園の奥へ進むと、突然視界が鮮やかな色で満たされます。
赤いポピーや青い矢車菊、淡いピンクや白の花々が一面に広がり、まるで水彩画の世界に足を踏み入れたかのよう。
花びらは風に揺れてキラキラと輝き、日差しを浴びた緑の葉とのコントラストがとても美しいです。
立ち止まって目を閉じると、ポピーのやわらかな香りと、草や土の匂いがふんわりと鼻をくすぐります。
あちこちでカメラやスマホを構える人の姿があり、家族で記念撮影をする人や、花のアップを夢中で撮る人など、思い思いの時間を楽しんでいました。
ちょうど見ごろを迎えており、運営スタッフの方によると、この季節には「ポピーのお花摘み」イベントも開催されるそう。
摘んだ花を持ち帰って家で飾れば、公園で過ごした時間を思い出として長く楽しめます。
四季折々に花が咲く葛西臨海公園ですが、初夏のこの花畑は特に色彩豊かで、心がふっと軽くなるような場所でした。
高さ日本一!ダイヤと花の大観覧車へ
公園のランドマーク「ダイヤと花の大観覧車」は、高さ117メートル、日本一の高さを誇ります。
遠くからでも存在感抜群で、近づくほどにその大きさに圧倒されます。
鉄骨の骨組みが青空を背に堂々とそびえ、赤・黄色・青とカラフルなゴンドラが規則正しく並ぶ姿は、まるで空中に浮かぶ宝石の輪のようです。
ゴンドラに乗り込み、ゆっくりと動き出すと、少し上がっただけで視界がぱっと開け、眼下には芝生や花畑、さらに東京湾の輝きが広がります。
海面には貨物船や観光船が行き交い、その小ささからも自分がどんどん高く昇っていることを実感します。
半分を過ぎたあたりで見えてくるのは、都心のビル群やレインボーブリッジ。
天気の良い日には房総半島や富士山までも望むことができ、遠くの山影が青い空に溶け込む様子はまさに絶景。
下りに差し掛かると、視界が再び花畑や広場へと戻り、まるで空から地上にゆっくり帰ってくるような感覚を味わえます。
高所が少し苦手な方でも、これだけの景色が見られるなら一度は挑戦してみる価値があります。
池のほとりで出会った静かな時間
観覧車から降りたあとは、足を休めつつ園内を散策。
人の流れに沿って歩くと、にわかに空気がしんと落ち着く場所に出ました。
そこは、青空と新緑がくっきりと映り込む静かな池のほとり。風が吹くと水面にやわらかな波紋が広がり、時折カモやサギがゆったりと泳いだり、飛び立ったりします。
池の周囲には大きな岩が自然に配置され、ベンチに腰掛けると時間の流れがゆっくりになるように感じます。近くでは水辺の植物も見られ、小さな花や葉の緑が池の景色を引き立てていました。
ふと目を向けると、何やら人だかりができていて、近づいてみるとカメラマンたちがモデルを撮影していました。
レンズ越しに切り取られる景色は、同じ場所にいてもまるで別世界のように映るのかもしれません。観光客の賑わいと、撮影現場の静けさが同居する、不思議で心地よい空気感がありました。
東京湾を一望できる「クリスタルビュー」
さらに園内を進むと、遠くからでもガラスの輝きが目を引く建物が見えてきます。
観覧車からも見えていた「クリスタルビュー」と呼ばれるレストハウスです。
近づくにつれて、そのモダンなデザインと大きさに圧倒されます。
全面ガラス張りの外観は、空や海、緑の景色をそのまま映し込み、建物自体が風景の一部になっているようです。
中に入ると、一面に広がる東京湾のパノラマビューが目に飛び込んできます。
海の上を行き交う船や、遠くの水平線まで見渡せるこの眺望は、まさに特等席。潮風が心地よく、時間を忘れていつまでも眺めていたくなります。
また、建築的にも見どころが多く、ガラスとスチールの直線的な構造がスタイリッシュで、日差しによって内部の影の表情が変わるのも魅力のひとつ。
観光や散策の途中で立ち寄れば、景色と建物の両方を存分に楽しめる、まさに公園の中のオアシスです。
まとめ ― 次は水族館へ
海あり、観覧車あり、そして四季の花々や水辺の風景も楽しめる葛西臨海公園は、盛りだくさんの魅力が詰まった都会のオアシスです。
園内には葛西臨海水族館もあり、ニュースで話題になったマグロの群泳が復活したという情報も耳にしました。
次回はぜひ水族館を訪れ、海の世界にも触れてみたいと思います。
大観覧車の高さからの絶景も素晴らしいですが、きっと水族館の大水槽で泳ぐ魚たちも、また違ったスケール感と迫力を感じさせてくれるはず。
自然と都市が見事に調和したこの公園は、訪れるたびに新しい発見と感動をくれる、何度でも足を運びたくなる場所でした。